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プロフィール

Hide-αche

Author:Hide-αche
イラストを描いたり詩を作ったりして
空想の具現を生き甲斐とするものです。

根っからの音楽好きで
音楽がなければ消滅しますたぶん。

あ、地味に名前変わりました(20071111)

尚当ページではリンクを張る行為を禁止しております。
どうか理解の程を宜しくお願いします。


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his...

私は薄情な人間なのだろう。

去年の今、私は涙など流さなかった。
大勢の人の悲しみに、ただわかった顔をして
他の人と同じように日々に没頭していった。


私は薄情な人間なのだろう。

あいつから連絡が来たのはほんの6時間前で
あいつが彼に会いに行くのを今日か明日かを迷っていたときに
どうして瞬時に「今すぐに行け」と言えなかったのだろう。


私は薄情な人間なのだろう。

結局あいつはあいつ自身の判断で
面会時間である13時以降に向かうことを決断した。
私はそれに同行する形で目的地へと向かった。

私自身も彼とは面識があった。
まだあいつ経由で数回しか遊びに行ったことはなかったが
きっとこれから先重ねたであろう出会いで
きっとこの関係は友情に発展するのだと漠然と思っていたのは確かだ。

でも、まだ私は彼をあいつの友人としての認識しか胸には芽生えておらず
同行すると決めたのは彼のためではなかった。

彼をなくしてしまいそうだったあいつのためにしか、私は歩を進めていなかったのだ。



私は薄情な人間なのだろう。

親戚より、友人を見舞わなければいけないことのほうが辛い
というあいつの言葉を肯定してしまった。

比べることじゃないのはわかっているのに。


私は薄情な人間なのだろう。

心の中では
こいつが泣くなら、俺は笑おう。
こいつが笑うなら、俺はそれを喜ぼう。
そう思っていたはずなのに
向かう間、待つ間、彼と会えた瞬間…
俺はどうして何も言わなかったんだ。

俺なら、あいつの気を紛らわせることが出来たはずだ。
俺だけが、それを出来たはずだ。


私は薄情な人間なのだ。

その場所に留まることも出来たあいつは
一度部屋に戻った。
俺がいなかったら、あいつはきっとそこに残っただろう。


私は薄情な人間なのだ。

あいつは涙を見せなかった。
だから俺もなんでもないフリをした。
そうすることで、あいつが泣く場所を奪っていた気がしてたまらない。


人は非情な生き物で、他人のために泣く者はいないという。
別れに面してその人を想い泣くのではなく
その人と二度と会えなくなってしまった自分がかわいそうで泣くのだそうだ。

でもそれは間違っていると確信できる。

あいつは帰り道ですっと
若すぎるよ、とだけ呟いていた。
あいつは確実に、彼のことを想っていた。


私は薄情な人間なのだ。

そのときですら、彼のことよりも
私はあいつの気持ちしか汲んでいなかった。
そしてそれすらも…


彼は快活で、それでいて繊細で
初めて会ったときはあいつの恋人を探そうと一緒に飲み会に同席したときだったかな。

そのときから。
あいつの友達はみんないいやつで、イケメンで、そして変態だなと笑っていた。

ばったりあいつの部屋で会ったことも何回かあったかな。
彼はいつも笑顔で、くだらないどうでもいいことを教えてくれた。

つい先月も、あいつと彼ともう一人の計4人で一緒に舞台を見に行ったっけ。
その後二次会と銘打って居酒屋に行って
なにげに杯を交わしたのはそのときが初めてだったよな。


そして最後だった。


生まれて初めて、血の通わなくなった手に触れたこの感触を
私は忘れることが出来ないだろう。

この先いろんなものを掴めたであろう左手は
まだ温かかった。

…まだ、温かかった。

あいつと私が到着して、待合室にいる間に、それは硬直を始めた。
まだ、ほんの3時間前の話だ。

きっと彼は、あいつが来るのを待っていたんだと思う。

彼にとって、あいつは東京でもっとも長く深く付き合った友達のはずだから。
その気持ちは、俺はきっと誰よりも理解できるから。


掛替えのない君が崩れそうな今

僕は何をすればいい?
星に願えばいい? ともに涙すればいい?

でもどれ1つ…しっくりこないんだ

song from wyse "bring you my heart"


去年の今、私は涙など流さなかった。
大勢の人の悲しみに、ただわかった顔をして
他の人と同じように日々に没頭していった。

私は薄情な人間なのだろう。

世界中の大勢の誰かより、たった一人の友人の死が


…私にはとても重くのしかかるんだ。


彼に会わせてくれてありがとう。
俺も彼のことを好きだったよ。
すんげーいいやつだった。



あいつにそれだけ告げて
扉を閉めた後に頬を流れた冷たすぎる風が

あいつにはばれていませんように。
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